埼玉県三郷市に拠点を構える保工業です。
現在の住宅事情もだいぶ変わってきて、左官工による外壁や内壁の施工の数は大幅に減ってきました。
外壁ならモルタルを使用した外壁が減少し、サイディングボードと呼ばれる事前に作って固められた外壁を使うケースが多くなっています。
内壁は壁紙クロスを使用することが増えていて、和室でも漆喰の壁を使用するケースはかなり減ってきました。
なぜこういった状況になってきているか。
考えられる要因として2つあります。
1つは日本人が西洋のデザインを好んで積極的に導入していること。
もう一つは左官職人によって技術の差があるという2点が挙げられます。
例えば左官技術が劣ると、景観にも差が出てきますし、将来的な耐久性という面でも差が出てきます。
しっかりとした技術を持つ左官工がモルタル施工しないと、ひび割れの恐れがあります。
一方、すでに施工済みのサイディングボードや壁紙クロスを使えば、そういった職人の技術の差が出にくいため、こういった左官技術が減ってきていると考えられます。
とは言え、日本料亭などでは漆喰の壁を好むケースもあるため、左官技術が完全になくなることはないでしょう。
味のある漆喰の壁は趣を感じさせます。
保工業では、そういった技術を後継者に伝えていければと考えています。